猫ちゃんのお口の中のトラブルで起きやすいのは、口内炎です。
また、猫ちゃん特有の、歯が溶けてしまう病気もあります。
ご飯を食べにくそうにしている、食べ散らかしている、お口の中が赤い、口臭がするなどの症状が見られます。
お口の中のトラブルは、腎臓病や体全体の病気に関わってきますので、早めに治療してあげることが重要です。
人と比べて、猫ちゃんは歯周病になりやすく
3歳以上のほとんどの猫ちゃんが歯周病に罹っているといわれています。
はみがきは歯周病予防、口の中の病気の早期発見につながります。
‐歯みがきを始める前のポイント‐
◆ 生後10ヶ月未満の乳歯が残っている場合、歯が完全に生え変わるまでは歯ブラシは使わないで下さい。
◆ 歯石が付着した状態でのハミガキは症状を悪化させてしまう場合もあります。綺麗にクリーニングしてからハミガキを行いましょう。
◆ 猫ちゃんの歯はとても小さく磨かれるのを嫌がることが多いため、無理はせず猫ちゃんのペースに合わせて
あげて下さい。猫ちゃんは虫歯にはなりにくいので、ご褒美におやつをあげても構いません。
◆歯肉が赤くなった・歯石が出来てしまった場合は一旦歯磨きをやめて治療しましょう。痛くて歯磨きが嫌になってしまいます。
◆ STEP1
お口のまわりを触ってみましょう。
優しく口の周りを触ります。(猫ちゃんがリラックスしている時がいいです)
お口の周りを触られることに慣れていない猫ちゃんには優しく声をかけながら、
食べることが好きな猫ちゃんならばご褒美におやつをあげましょう。
◆ STEP2
口の中に指を入れてみます。
STEP1が出来るようになったら、次のステップ
口の中に指をいれてみましょう。指の先に、美味しいものをつけてみるのも効果的。
口は閉じたまま、歯の表面を触ってみます。
させてくれそうであれば、無理はしないで、歯肉や歯の表面を優しく触って
口のネバネバ(プラーク)をとってみましょう。
唇をめくる練習もして、口の中も確認できるようにします。
◆ STEP3
ガーゼを使ってみましょう。
指にガーゼを巻いて、水やぬるま湯、歯みがきペーストをつけて優しくマッサージをします。
猫ちゃんの口は小さいので、ガーゼでは一番歯石が付着しやすい奥歯を磨く事は難しいです。
早めに次のステップへ進みましょう。
ポイントは、脇をしめてガーゼを持ち、歯1本1本を意識しながら、細かく動かすことです。
◆ STEP4
歯ブラシに挑戦です。
歯ブラシは、ぬるま湯や歯みがきペーストで濡らしてから使用します。
口を閉じたまま、優しく歯の表面を撫でてみてください。
段々と慣れてきたら、歯ブラシを前後に細かく動かします。
歯面に対して45度にブラシを傾けて、歯と歯肉の間の歯周ポケットも磨くようにします。
力を入れすぎないで、優しく磨きましょう!
‐おわりに‐
歯みがきは、習慣にしてもらいたいことです。
最初から歯みがきができる猫ちゃんは、ほとんどいません。
歯ブラシを使うステップまで進むには、数ヶ月かかるくらいの気持ちで取り組んでください。
猫ちゃんが嫌がる様子をみせたら、1つ前のステップへ戻って、もう一度やり直し
褒めたり、ご褒美をあげて、歯みがきを楽しいこと、うれしいことと思わせましょう。
飼い主さんも無理はせず、時間がないときは歯磨き専用ガム等を利用しましょう。