腎臓は、ソラマメ型をした臓器で左右に1つずつある臓器です。
腎臓には様々な機能がありますが、その主な働きとして『血液をろ過し老廃物を体外に排出すること』、『尿を作ること』、『水分の再吸収などをすること』をしています。
15歳を超えると30%の猫ちゃんが慢性腎臓病と言われています。猫ちゃんに多い病気の1つですが、残された腎臓の機能を大切にして、上手く病気と付き合っていけるようご提案させて頂きます。
「腎不全」と「甲状腺機能亢進症」。この2つの病気は共に高齢期に多い病気ですが、
甲状腺機能亢進症という病気は腎血管の拡張と心拍出量の増加を引き起こす為、
腎不全という病気があっても隠してしまいます。
その為、治療の際には「腎不全」と「甲状腺機能亢進症」のバランスをみる事が大切です。
どのようにしていくかというと、まず甲状腺機能亢進症の治療を優先して内服薬の投与を始め、
その後血液検査にて腎不全があるかどうかをみていきます。
※甲状腺機能亢進症をもつ猫ちゃんのうち、実は40%近くの猫ちゃんが腎不全ももっているとの報告もあります。