HOME >   > 犬の病気

犬の病気

避妊手術について

避妊手術とは卵巣または卵巣と子宮を摘出する手術で、第一の目的は繁殖能力を取り除くことにあります。
また卵巣は雌性ホルモンを産生する場所でもあるため、
ホルモンが関与する問題行動や病気の軽減にも効果があると言われています。


避妊手術の利点と欠点

利点
・発情期の尿マーキングの回避
・一部の不安行動の軽減
・卵巣や子宮の腫瘍のリスク軽減
・雌性ホルモンが関与する病気のリスク軽減

欠点
・生涯繁殖不能となる。
・太りやすくなる

避妊手術で病気の回避およびリスクの軽減が期待できる代表的な病気
① 子宮蓄膿症  :子宮に膿がたまる病気で、発情後平均8週間以内に発生が多いとされています。
             子宮蓄膿症の自然発生率は0.6%程度ですが、
             9歳以上の未避妊犬における発症率は66%以上という報告もあります。
             平均発症年齢は、5~10歳程度です。
② 乳腺腫瘍    :乳腺が腫瘍化してしまう病気で、良性と悪性の腫瘍がありますが、
             猫ちゃんの場合8割が悪性とされています(アメリカの統計)
③ 卵巣・子宮腫瘍:腫瘍の種類は多岐にわたりますが、雌性ホルモンの暴露低減により発生率は軽減され ます。
             わんちゃんの卵巣疾患で最も多いのは、卵胞嚢腫と呼ばれる病気で
             5歳以上の無作為に調査した犬の16%で発見された報告があります。
             主な症状は、発情出血の持続、発情延長、乳腺の嚢胞性過形成などです。


いつ頃避妊手術をすればいいの?
性成熟・発情前に行うのが良いとされています。
女の子のわんちゃんの場合、初回発情は生後6~8ヶ月とされています。
理想的には、生後3~6ヶ月で麻酔が可能となったときがいいでしょう。
以前は、早すぎる虚勢は発育不良や色々な問題を起こすと言われていました。
 しかし、現在では科学的調査によりそのようなことは否定されています。
 生後3ヶ月以前の麻酔は安全性に欠けるという報告もあるため、個体差はありますが生後3ヶ月以降で初回発情前がいいとされています。
乳腺腫瘍やホルモンが関与する病気のリスク軽減を目的とする場合、初回発情前に避妊手術を行うことをお勧めします。
発情を繰り返すことで、病気のリスク軽減の割合が減少することが報告されています。
以下にその一例として乳腺腫瘍の統計を示します。


 この統計のように、わんちゃんは発情2回目以降の避妊手術での乳腺腫瘍の予防効果が低くなります。
 乳腺腫瘍の予防のためにも、早期(3~6ヶ月齢)での避妊手術をお勧めいたします。


避妊手術の流れ



手術後、入院しなくて大丈夫なの?
基本的に入院の必要はありません。
当院ではお預かりの時間を短くすることや、手術時間の短縮、傷口の小さな方法での手術により、
わんちゃんにかかるストレスや痛みを出来る限り軽減しています。
そのため、麻酔からの覚醒も良く、包帯などを巻く必要もないため当日退院することが可能です。
わんちゃんも人間と同じように個体差があります。
 ごく稀に入院が必要なわんちゃんがいますが、最近2年間の症例では入院の必要な子はいませんでした。


避妊手術後の傷口
当院では出来る限り小さくストレスのない傷口にするように心がけています。

避妊手術は利点と欠点を比べても利点の方が多く、繁殖の予定がない女の子は行った方が良い予防手術です。
また早期に行うことで、麻酔に対するリスクの軽減、ストレスの軽減などが期待できます。
今後長くご家族となるわんちゃんの健康のためにも、避妊手術は出来る限り行いましょう。

当院では特に、下記の科目に力をいれて診療をしております。