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犬の病気

症例紹介④ ~免疫介在性溶血性貧血(IMHA)~

免疫介在性溶血性貧血は、自分の赤血球(血液の成分で酸素を運ぶ成分)を
異物と認識して免疫機構が攻撃して貧血がおこる病気です。
命にかかわることが多い病気とされています。


原因
免疫の異常により、自分の赤血球を攻撃し貧血がおこります。
原因をはっきりさせることは多くの場合困難ですが、感染症や薬が引き金となる場合もあります。

どんな犬種にも起こりますが、コッカースパニエル、シーズーに多く、
比較的中年齢の雌犬が多いと言われています。


症状
元気や食欲が低下し、貧血によって低酸素になるため呼吸が荒くなります。
貧血が進むと歯肉や舌が白くなります。
また黄疸と呼ばれる状態(白目の部分や皮膚が黄色くなったり、尿が濃い黄色やオレンジになる状態)になります。
このような症状は数日かけて徐々に現れる場合と、急激に現れる場合があります。


検査と診断
血液検査で貧血や黄疸を確認し、血液を顕微鏡で確認することで病気の特徴である
変形した赤血球を確認します。
また身体検査でも黄疸や貧血を確認します。
場合によっては外部の検査機関に免疫の検査を依頼する場合もあります。
他の免疫異常があるか判断するため、レントゲンや超音波検査を行う場合があります。


治療
自分の免疫が原因となっている病気なので、ステロイドによる免疫抑制を行う治療が主体になります。
ステロイドの反応が悪い場合には、他の免疫を抑制する薬を使用します。
病態によっては点滴を行い、酸素吸入を行う場合があります。
貧血が重度に進行した場合は、輸血を行います。
この病気は再発率が高く、再発すると治療に反応する確率が低くなります。


予後
治療開始の時期および病態にもよりますが、おおよそ50%が死亡するという報告もあります。
早期に診断・治療することで予後も良くなります。

当院では特に、下記の科目に力をいれて診療をしております。