
猫ちゃんの多くは高齢になってくると腎臓が悪くなってきます。
腎臓の機能が低下してくると、腎臓の働きを維持するために身体が様々な反応をしますが、
結果として腎臓に余計な負担を強いることとなり、腎臓が早くダメになってしまい最終的に腎不全に至ります。
完全に慢性腎臓病の進行を抑えることは難しいですが、
早い段階から腎臓にかかる負担を押さえてあげることで腎不全に至るまでの時間を延ばすことができます。
「腎不全」と「甲状腺機能亢進症」。この2つの病気は共に高齢期に多い病気ですが、
甲状腺機能亢進症という病気は腎血管の拡張と心拍出量の増加を引き起こす為、
腎不全という病気があっても隠してしまいます。
その為、治療の際には「腎不全」と「甲状腺機能亢進症」のバランスをみる事が大切です。
どのようにしていくかというと、まず甲状腺機能亢進症の治療を優先して内服薬の投与を始め、
その後血液検査にて腎不全があるかどうかをみていきます。
※甲状腺機能亢進症をもつ猫ちゃんのうち、実は40%近くの猫ちゃんが腎不全ももっているとの報告もあります。